ひふみ投信ってどうなの? 特徴と評価をまとめてみました

      2017/02/28

レオス・キャピタルワークス株式会社の運用する「ひふみ投信」は、独立系投信の一つであり、「守りながらふやす」というコンセプトで運用されており、純資産総額を右肩上がりに増やしているファンドです。

R&Iファンド大賞を4年連続受賞するなど、知名度も高まっていますが、どのようなファンドなのでしょうか。レオス・キャピタルワークス株式会社の運用する「ひふみ投信」の特徴と評価をまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。

ひふみ投信の基本データ

レオス・キャピタルワークス株式会社の運用する「ひふみ投信」の基本データです。

運用会社 レオス・キャピタルワークス株式会社
設定日 2008年10月1日
信託期間 無期限
決算 年1回
申込単位 10,000円以上1円単位
購入時手数料 なし
信託報酬等 年率1.0584%(税込)
信託財産留保額 なし
販売会社 レオス・キャピタルワークス株式会社

ひふみ投信の6つの特徴

ひふみ投信を読み解くための特徴を6つ説明します。

1.現金比率を調整し、「守りながらふやす」

ひふみ投信は「守りながらふやす」をコンセプトに運用しており、基準価格の上下を軽減しながら、着実に増やすことを意識しています。

具体的には、現金比率を調整し、下落リスクのある局面では現金保有比率を高める運用を行います。現金比率は0~50%の範囲で変動させています。

過去の資産状況を見てみると、相場が軟調なタイミングでは現金比率を高めていることが分かります。

国内株式 現金等
2017年1月末 94.8% 5.2%
2013年1月末 86.35% 13.65%
2010年1月末 74.98% 25.02%

ただ、直近は現金比率を5%程度に保っており、強気の相場見通しを持っていると言えます。

現金比率を調整した「守りながらふやす」という投資方針はひふみ投信の大きな特徴の一つです。

2.市場価値が割安な中小型銘柄へ選別投資

ひふみ投信の銘柄選定の特徴は、割安株への投資です。特に中小型株の割安銘柄を選好しています。

割安株の選定では、PER、PBR、営業利益の成長率等の指標を重視しており、利益成長を株価に織り込んでいない中小型株に勝機があると考えています。

銘柄選定に哲学があり、かつシンプルである点もひふみ投信の非常に重要な特徴であり、強みとなっています。

3.相場状況に応じて投資銘柄も柔軟に変更

ひふみ投信は相場状況によって現金比率を調整するだけでなく、投資銘柄の傾向も変化させます。

相場が活況の時は大型株の比率を高めて相場の波に乗り、相場が低調な時は独自ノウハウを基にした銘柄選定を行い、着実に利益を上げるよう運用を行います。

下の表はアベノミクスの起点である2012年12月末を中心に1年前、1年後の組入上位10銘柄を比較した表となります。日経平均株価採用銘柄には色付けしております。

2011年12月末 2012年12月末 2013年12月末
スタートトゥデイ(3092) いすゞ自動車(7202) 川崎汽船(9107)
スリー・ディー・マトリックス(7777) ダイハツ工業(7262) GMOペイメントゲートウェイ(3769)
JPホールディングス(2749) 信越化学工業(4063) 日本農薬(4997)
ファナック(6954) 日立製作所(6501) VTホールディングス(7593)
ダイハツ工業(7262) 三菱地所(8802) テンプホールディングス(2181)
セリア(2782) 東洋エンジニアリング(6330) 共立メンテナンス(9616)
ジェイアイエヌ(3046) ファナック(6954) ソフトバンク(9984)
東レ(3402) 新日鐵住金(5401) ダイフク(6383)
朝日印刷(3951) 京セラ(6971) エンプラス(6961)
ワタミ(7522) コシダカホールディングス(2157) エスアールジータカミヤ(2445)

アベノミクスの恩恵を受けることのできる2012年末は大型株の比率を大きく増やし、相場の勢いが衰えているタイミングでは中小型の比率を増やした運用を行っていることが分かります。

また、この表より銘柄の入替も頻繁に行われていることも分かります。

相場状況に合わせた柔軟な運用を行うこともひふみ投信の大きな特徴です。

4.長期保有で信託報酬が割り引かれる

非常に珍しい特徴ですが、ひふみ投信は長期保有時に実質的な信託報酬が割り引かれる仕組みがあります。

「資産形成応援団」と呼んでおり、5年保有した場合、毎年信託報酬の一部が還元されます。更に保有期間が10年を過ぎると、還元率も増します。

  • 5年経過後から10年経過まで・・・実質信託報酬0.2%還元(毎年)
  • 10年経過後以降・・・実質信託報酬0.4%還元(毎年)

10年経過後は実質信託報酬は年0.6584%(税込)まで落ちます。

長期での資産運用をお考えの方には、非常に魅力的な特徴です。

5.R&Iファンド大賞を4年連続受賞

ひふみ投信は株式会社格付投資情報センター(R&I)の選定する「R&Iファンド大賞」で2015年まで4年連続で受賞しています。

2015年は次の2部門での受賞となりました。

  • NISA部門・・・最優秀ファンド賞
  • 投資信託部門・・・優秀ファンド賞

客観的な評価機関からも運用成績を認められています。

6.購入時手数料が無料

ひふみ投信は他の独立系投信と同じく、購入時に手数料が掛かりません。コストを抑えて運用を開始できます。

ひふみ投信の中身は?

2017年1月31日時点でのひふみ投信の運用状況を見ていきます。

資産構成 資産の大半を国内株式へ投資

資産構成比率は次のようになっています。

国内株式 94.8%
現金等 5.2%

現状は資産の95%程度を国内株式へ投資しています。特徴の紹介でお話しした通り、相場状況によって現金比率を50%まで高めることも行う方針ですが、現在は強気の相場見通しを持っているようです。

市場別組入比率 東証一部銘柄中心だが、各市場へ万遍なく投資

市場別組入比率は次のようになっています。

東証1部 83.2%
東証2部 1.9%
マザーズ 3.7%
JASDAQ 6.0%
現金等 5.2%

東証一部銘柄が中心となっていますが、他の市場へも万遍なく投資していることが分かります。

中小型株の比率も高く、市場に関係なく銘柄選定を行っています。

組入銘柄 独自の銘柄選定で中小型株へ多く投資

ひふみ投信の2017年1月31日時点での組入上位10銘柄は次のようになっています。

あい ホールディングス 2.5%
GMOペイメントゲートウェイ 2.1%
メガチップス 2.1%
アウトソーシング 1.9%
堀場製作所 1.8%
山一電機 1.7%
ライク 1.7%
船井総研ホールディングス 1.6%
東京センチュリー 1.6%
東京応化工業 1.5%

中小型株が並んでいることが分かります。独自の銘柄選定で中小型株へ積極的に投資を行うファンドの姿勢がよく表れています。

上位を中小型株が占めており、ひふみ投信は現状は大型株の相場ではないと考えているようです。

ひふみ投信の運用成績は?

ひふみ投信はベンチマークを設定していませんが、運用報告書等ではTOPIXを参考指標として掲載しています。より比較を分かりやすくするために、TOPIX配当込み指数と比較してみます(2017年1月31日)。

ひふみ投信 TOPIX(配当込み)
トータルリターン1年 12.00% 8.61%
トータルリターン3年(年率) 13.87% 9.84%
トータルリターン5年(年率) 24.89% 17.46%

過去の運用成績ではTOPIX(配当込み)に全期間で勝っています。更にどの期間で見ても年率のリターンが10%を超えており、非常に優秀なファンドであると言えます。

TOPIXを大きくアウトパフォームしており、銘柄選定や売買のタイミング等の運用は非常に際立っています。運用成績では国内株式へ投資するファンドの中でも非常に優れた部類に属するファンドであると言えます。

ひふみ投信の評価は?

ここまで分析をしてきましたが、ひふみ投信をどう評価したらよいでしょうか。

過去の運用成績やファンドの哲学は非常に素晴らしい

ひふみ投信は現時点での運用を総合的に考えると非常に評価の高いファンドです。

インデックスを大きくアウトパフォームする運用実績、一貫した投資哲学は大きなメリットとなります。

更に、10年以上長期保有をした場合の信託報酬は非常に低くなり、インデックス投資並となります。

現時点での実績ではほとんどケチをつける要素が見当たらない優秀なファンドと言えます。

相場下落時に資産をまもることができるかがポイント

ひふみ投信へ投資する際の注意点は、現時点でのパフォーマンスは今後のパフォーマンスを保証するものではないという点です。

特にひふみ投信はリーマンショックのど真ん中である2008年10月から運用を開始しており、それ以降大きな相場下落を経験していません。

投資銘柄に中小型株が多いため、相場下落時の変動は大きくなる可能性が高く、運用方針で謳っている現金比率の調整でどこまでその影響を抑えることができるのかが不透明です。

相場の大幅な下落時にも現金比率の調整で資産をまもる運用ができるかが、今後ひふみ投信の評価を左右します。

ひふみ投信の購入を検討すべき人

  • 運用成績の良いアクティブファンドをお探しの方
  • 中小型株でリスクを取った運用のできるファンドをお探しの方
  • 他の人と違う変わった銘柄へ投資をしたい方
  • コストを抑えた長期投資を考えている方

ひふみ投信は優秀な実績のあるファンドです。是非検討されてみてはいかがでしょうか。

まとめ

ひふみ投信は現時点ではケチのつけどころがほとんどないファンドです。純資産総額も大きく増やしおり、国内株式での長期投資を検討される際は、是非候補に入れてほしい商品です。ひふみ投信はホームページもユニークで様々な情報が掲載されています。少しでも気になった方は運用会社であるレオス・キャピタルワークス株式会社のホームページを覗いてみてください。

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