なぜ、ドル円相場は円高、ドル安にならないのか?

   

ドル安はまだ続くー

さて、先月30日のアメリカ1-3月期のGDP速報値は驚きというよりも驚愕でした。
事前にIMFやFRBが成長減を予測したり、減速を明言したりしていたのですがどんなに悪くても2パーセント前半だと考えていた私にとっても、0.2パーセントというのは驚愕の数字でした。

■もう一度おさらい

アメリカの成長減速は何度も何度も書いてきたし、お話をしてきたつもりです。
しかし、私もあちこちでしゃべり続け、書き続けていたので正直、どこで何を話したか、書いたかの詳細までは覚えていません。

もういちど、繰り返しますが年初、アメリカのGDPの今年の予測は3パーセント台半ばです。

それが、3月にイエレン議長が経済は減速していると表明しましたところで雲行きが怪しくなります。

そして4月14日にIMFからアメリカの成長減速が予測されました。

ただ、その時点では3.5パーセント成長予測が3.2パーセントに減じただけでしたので大したドル安にはなりませんでした。

私はみなさんにユーロドルの買いを推奨したのは3月です。
ユーロは当時、売りすぎでしたのでその予測はばっちりです
しかし、2番底があるので気をつけてください、とここでも書いたはずです。

そして、4月にはスイス円の買いを推奨しました。
これも4/30を境に急騰でした。

ゴールド、原油も急騰

きちんと読んでその通り対応した方は、儲かっていると思います。
SBI FXトレードでスイス円やユーロドルに投資できるので、
まだやったことがない人はぜひ今からでも遅くないので始めましょう。

その上で株式は日経もアメリカもダメだと書いていると思います。
アメリカの成長が止まったのでアメリカ株はもちろん、日経も散々ダメだと書いていたと思います。

唯一、上手くいっていないのがドル円になります。

このドル円の解説を簡単にしたいと思います。

なぜ、ドル円相場は円高、ドル安にならないのか?

主要通貨をみてみると、全部の通貨がドル安になっています。
これは、クロス円全般、全部、値が飛んでいるのをみればわかります。
ドル円レートが動かないのに、すっ飛んでいるのはドルが安くなっているからです。

つまり、ドル円以外はみな、急騰をしているのです。

では、なぜ、ドル円だけが動かない、円高にいかないのか。
考えられる理由は3つほどあります。

① 安倍首相の訪米
あのテレビでのオバマさんや安倍首相のはしゃぎぶりをみるとかなり違和感を覚えます。
小泉さんが訪米したときも歓待されましたが、今回は異常です。
となると、日本側はTPP以外のお土産を持っていった可能性が高いです。

② 日本のGDP発表待ち
アメリカのGDPもひどいが日本のGDPもわかりませんが可能性としては悪くなっているかもしれない。
ただし、経済指標等をみるとそれほど急激な落ち込みはないと思います。
アメリカと中国が減速をしているのに、日本はよくなっているわけないですよね。

③ 単なるアノマリー
毎年の恒例行事になるのですが、連休明けに崩落する可能性が高い
異次元緩和をした2013年は5月の半ばから株価は急落しています。
それも連休明けですね。

この3つの理由が挙げられます。
実は、この①が私は有力とみています。
世界中の通貨がドル安に振れている中、日本の円だけがドル安に向かわない。
では、誰がドルを買っているのか、日本政府、ないしはその関係機関ではないか、と思っています。

アメリカの長期金利をみるとこの危機的なGDPの発表時に価格が下がっています。
これは、金利は上昇していることになりますが、つまり株式から現金への流れが鮮明になるのは当たり前です。

当然の流れなのですが、腑に落ちません。
普通はリスク回避のときは債券価格が上昇し、金利は低下するものです。
ここ数日のアメリカ債の動きはリスクオン、リスク選好の形です。

だから、経済学的な一般論から言うと整合性が合わないので、その合わない原因は何かと考えます。
そうすると日本政府がアメリカの景気対策のため、またアメリカ債を買っていると考えるのが普通になります。
アメリカ債はドル建てなのですから手持ちの円をドルに替えていると推測をすることができます。

また、もう一段上の推論を行くと、中国のAIIBの問題に行きつきます。
AIIB設立のため中国がアメリカ債券を売っている可能性もあります。
アメリカが意地になってAIIB設立に反対したのはこういった意図があるかもしれません。
普通は来るアメリカの利上げに備えて、新興国は外貨準備を用意万端にしておかねければなりません。
しかし、IMF、アメリカ自体がアメリカの株価暴落にさいなまれ、新興国への援助はどうしても後回しになります。
それを中国がAIIB設立で補おうと考えたのが今回の趣旨になります。

決して中国は自国権益のためだけではなく、アジアの新興国のためにその設立を推奨したのです。
ですから、日本の加盟の返事は6月ですけど、今回の予想が正しければ日本はAIIBに加盟しないと思います。
たぶん、個人的には加盟をしないと思っています。

そして、ある程度の外貨、ドルを獲得をしたらおそらく円高になります。

■今後の株は?

今回の株式相場は異次元バブルの崩壊になるかもしれません。
おそらくアメリカの回復には短くても半年はかかると思います。

そこで前回のバブルはリーマンショック前までの相場になるのが世界の通例です。
しかし、日本は円高不況でバブルの恩恵にはあずかっていません。

ですから、その前のバブルはITバブルなのです。
ITバブル崩壊は二段階に分かれます。
まず、ITと関係のない業界で上昇した株がたたかれました。
しかし、ヤフーなど値がさ株が上昇したために日経平均自体は上昇をしていました。

つまり、ITバブルは、関連業種は他の業種はダメでも上昇していたのです。
そこで、本格的にIT関連が崩壊してITバブル崩壊になったのです。

つまり、今回は銀行などの金融業種がきちんと上昇してくれるかが、判断のポイントになります。
まだ、バブル続行なのか、それとも異次元緩和の関連業種だけが上昇するかを判断するのです。
もしかしたら、バブル崩壊になるかもしれません。

■IMF、FRBは言明

今回のアメリカの成長減速の主な要因ははっきりと「ドル高」と明言をしています。
ですから、当分の間、ドル安は続くと思います。
FXではドルが最弱の通貨になると思います。
商品相場は全部買いです。
株式は少し、様子をみて、という形になると思います。

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