ギリシャデフォルト危機でもあわてる必要がない理由

   

ギリシャ危機といってもあわてる必要はない

土曜日に決定をしたEUのギリシャへの市中銀行への流動性確保資金の提供の停止を受けて急落をしています。

これは、何もわかっていない人たちが狼狽をして売っているだけでマーケットには何ら影響はないということを解説していきたいと思います。

■ギリシャ問題は織り込み済み

日本にいると、ギリシャ問題は何も解決していないような錯覚を受けますが実は、ギリシャ問題というのはもうすでに終わっているというのが金融関係者の認識になります。

そもそも、このギリシャ問題はリーマンショック後に発覚したアメリカの債務危機に端を発しているわけなのですが、この問題の端緒となる南欧債務危機問題はすでに解決しているという認識にしておかなければこれから起こるあらゆる問題に対してのマーケットでの対応を間違えることになります。

まず、他の南欧債務危機国はもう、つぶれようがつぶれまいがマーケットの体制に大した影響は与えません。

昔、みなさんよく聞いた、PIIGS問題という言葉を聞いたことがあります。
このPIIGSはポルトガル、スペイン、アイスランド、イタリー、ギリシャ、スペインを指しますが実際にはこれらの国のうちもう破綻を織り込んで動いているのはギリシャのみになります。

他の国は、もうデフォルトはないであろうという、ことを基本にマーケットは動いています。

このうち、ギリシャは金融関係者の間では破綻したければいつでもどうぞ、というスタンスになります。

このギリシャ問題を筆頭とする南欧債務問題は2011年に端緒であり、その後4年間経った今でもつぶれる、つぶれないと騒いでいます。

このつぶれる、つぶれないと騒いでいるのは政治サイドの主張であり、金融関係者ではもうどうせいつかつぶれるのだからいつでもどうぞ、というスタンスであります。

この政治サイドの動きが報道の場面では発言力が大きいので、つぶれる、つぶれないと、報道を巻き込んで政治が大騒ぎをしているだけなのです。

 

政治はギリシャにつぶれてほしくはない?!

政治は実際に、類推するに、ギリシャにはつぶれてほしくはないと思います。

まず、ギリシャサイドに立つと、増税や資本規制や資産課税はやめたい、緊縮財政は受け入れたくないと騒いでいます。

当時者ではない、我々からみるといい加減にしてください、と思うのは当然のことですが、緊縮の受け入れ拒否や、資本規制は民主主義なのですから政治家からはうけいれにくいのです。

なぜなら、増税や緊縮財政は国民的人気が圧倒的になくなるからです。
国民的人気がないということは次の選挙では落選をして、ただの人になり下がる政治家は絶対に国民に不人気な政策を掲げるわけがありません。

ですから、国家が倒産しそうになっている今現在でもギリシャ政府は私たちの目からみると理解不能な行動や言動を行うのです。

また、EU各国からの立場でモノを見て行けば簡単な話になります。
たとえば、日本ではバブル崩壊後に銀行に公的資金が注入をされましたが、それが自民党が下野をして細川内閣が成立した背景になります。

もし、今、ギリシャに貸しているEU各国の資金が回収不能になってしまったら、今の政権の支持基盤はどうなると思いますか。

かつて日本の自民党がバブル崩壊後に銀行に公的資金を注入しただけでも55年体制で支持基盤盤石であった自民党でも下野をしたのです。

今回、このギリシャがデフォルトしてしまったら、あんなギリシャなんかにお金を貸した首相や大統領が悪いと言って、次の選挙では落選の憂き目にあいます。

ですから、誰がどうみてもギリシャが悪いのに、デフォルトをさせられない事情が民主主義の中にあるのです。

特に、ドイツはEUの中で一番潤沢な資金を持っていますが、過去に東ドイツを東西冷戦終了時に併合をしてかなりの不況にあった痛い思い出がありますので、今回は何のゆかりもないギリシャを助けることにはかなり国民も政府も慎重になって当たり前です。

しかも、もうおカネは貸してしまっているのですから、回収不能になったら誰が責任を取るのか?というのが問題になり、その当時の首相や政権与党がとって当たり前という発想になっておかしくはないと思います。

このように、20世紀の最大の発明品の民主主義が衆愚政治によって機能不全になっているのです。

■結局騒いでいるのは政治だけ!

結局、騒いでいるのは政治だけというのがわかれば、対処法は簡単になります。

金融関係、金融機関はギリシャのデフォルトは何れくるものだと思ってその対策を万全にしていますので、つぶれようがつぶれまいが関係のないスタンスです。

暴落相場というのはある日、予期もせずに突然起こるから暴落相場になるものです。
今回のように、何れ誰しもが破たんをするであろうと思っているときに暴落相場などは来ません

予想もしえなかったことが起こったときに暴落相場というのは起こるものです。

暴落をするということは、誰かが壊滅的な損害を受けるということになりますが、今回は金融機関、政府も万全の体制を敷いていますのであり得るわけがありません。

ギリシャギリシャと騒いで、本来するべく投資行動を変えてはいけません。
このギリシャへの支援停止は、みなさん予想していたことですので、何もあわてることはないと考えています。

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