上海株の今後

   

上海株がようやく下げ止まったようです。
関係者は一応、下げ止まりをしたもののまだまだ安心ができないと一様に言っています。
テクニカル的には戻り売りの形ですから、心配は当然になります。
ここでは、上海株、中国経済の今後を解説していきたいと思います。

■中国の経済成長7.0パーセント

先日、中国の経済成長が年間で7.0パーセントを維持しているとの発表がありました。
この数字はマーケットの予想を上回る数字で好感をされましたが、その後、報道官がこの数字に操作性はない、と発言したことにより、訳のわからないことになってしまいました。

中国は習政権以前、保八政策といって年間8パーセントの成長を目指していたことは有名な話になります。
しかし、習政権が発足してからは、年間7パーセント台の成長にとどまっています。
これによって、日本国内の大手各社は中国経済減速かと報道はしていますが、アメリカの今年の成長予想でも3.5パーセントなのに中国の7パーセントは異常としか言いようがありません。

ですから、中国経済は先進国経済と比べまだまだ発展の余地があるということになります。
後進国から先進国への過渡期においてはこういう成長はよく観測されることになります。

しかし、私から見ても今回の7.0パーセントという数字は上海の電気消費量や、銀行融資残高等をみると本当かな、と思うのが必然だと思います。

■本当の7.0パーセント?

中国の経済成長は、日本の高度経済成長になぞってよくたとえられます。
北京オリンピックと上海万博が、日本の昭和38年の東京オリンピックと同じく昭和45年の大阪万博になります。
東京オリンピックの後、日本は40年不況になります。
このころは山一証券への日銀特融や山陽鉄鋼等が倒産をしました。

中国は北京オリンピックの後、外的要因になりますが、リーマンショックによる世界大不況。
そしてその二年後に上海万博です。
そのころにはギリシャ危機、南欧債務危機等で経済が停滞します。

日本は万博の前にオイルショック、その後、アメリカとの通商経済摩擦を経てバブルに突入します。

こうやってみていくと、今の中国経済は本当に日本が過去に経験してきたことを忠実になぞっており、今は、バブル発生前の段階ではないか、と思います。
しかし、40年不況やオイルショックのころに日本の経済成長はたしか、マイナスや、5パーセント台まで落ち込んだことを勘案すれば、少し、中国の経済成長率は高いのではないか、と思うのです。

 

なぜ、中国株は高くなったのか

これは、前にもお話をしたと思いますが、中国政府の生命線は外貨準備高になります。

この外貨を国内により多く積み増すことによって、万が一、中国経済が極度の経済不振になったときに、海外からの投資が激減しますので、その準備として外貨を積み増しているのです。

何度もいいますが、中国のAIIBというのは当初、日本政府が言うように中国の資本集めに参集をされているだけの話です。

中国は、今現在、尖閣の問題や南沙諸島の問題で国際的な批判を浴びています。

同じ、アジアの仲間である、日本や東南アジア各国を敵にまわしています。
アメリカを除けばほとんどの国が中国に直接投資をしていますし、また、中国経済にアメリカも例外なく依存をしています。

ですから、中国を敵に回したくない、各国の思惑は依存はするけれど、もうこれ以上の投資はしないというのがアメリカ筆頭の意見になります。

ですから、中国経済自体は今後、今までの成長が異常過ぎたのでこれからは年々、成長具合が低減していくことは言うまでもありません。

そこで、海外で問題を連発している中国は資本の撤収を防ぐために外貨の持ち出しの制限をし、また人民元高方向に通貨政策を傾けているのです。

外貨の持ち出しを制限したら、中国で稼いだ外国企業は本国に送金できませんし、通常ならこういう低成長下していくのは過去の事例からは当たり前のことになりますので、人民元が値下がりします。

しかし、中国の管理相場政策はこういう形になれば、人民元安に自由相場であればばるのですが、人民元高に誘導していますので外貨を人民元が高いうちは中国国内においておこうかと思うのが人情になると思います。

■行き場を失った中国マネー

中国国内で行き場を失った人民元は、国内の再投資に向かいます。
始めに向かったのは不動産になります。

ですが、不動産バブルが崩壊し、シャドーバンキングの問題が持ち上がったのです。
不動産がダメなら、今度は株だ、ということで今度は株価が上がっただけの話になります。

要するに日本で起こったバブルと同じで、低金利で運用をするのであれば株式や不動産に投資をしようという動きが起こっているだけにすぎません。

日本のバブル当時は、海外で運用するという発想がありませんでした。
つまり、日本の預金金利は十分に満足をするものでしたし、海外にそれほど魅力的な投資先はなかったのが現状でした。

しかし、覚えている方は覚えていると思いますが、三菱地所によるニューヨークのロックフェラーセンターの買収や、ソニーによる映画会社の買収などアメリカはその当時景気低迷期に当たりましたので、日本人がお金に物を言わせてアメリカを買い漁ったのです。

これは今のの中国人の銀座に来て爆買いをするのと似ていますね。
これをインバウンド消費というのですが、今の中国人はバブル当時の日本人と一緒の行動をしています。

これをバブル末期とみるか黎明とみるかは意見の差異はあると思いますが、個人的にはまだまだ序盤になると思います。

■今後の展開

今後はいったん株はダメになったので、不動産にマネーが循環するのが順当なところでしょう。

ですが、また、不動産はバブルが崩壊して、株式にマネーが行くの繰り返しです。

現在の国際情勢からすれば、中国政府が人民元の海外持ち出しを簡単に認めるはずもなく、これが少なくてもIMFのSDRに採用されるまで意地でもバブルを発生させるでしょう。

しかし、バブルなら、と思ってあなたも投資しようとお考えになる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、中国国内は絶対にダメですよ。
なぜなら、お金が却ってきませんから(笑)。

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