7/30のアメリカ4-6月期のGDP速報値

   

7/14にアメリカ4-6月期のGDP速報値が発表をされます。
事前の予想は2.8-3.0パーセントの成長という予想だそうです。

■アメリカの今年の今までの流れ

去年、ECB消費者物価指数がマイナス入りをしたことでようやく量的金融緩和を出すことを決定しました。

それを受けて、年初からドルが異常に強くなりました。
ECBがようやく遅い歩みを一歩進めたことによってスイス金融当局によるユーロスイスへの無期限の介入が停止されました。

その影響は前にも述べた通り、リーマンショック前までは世界のリスク回避通貨というのは、ドルになりました。

しかし、アメリカ債務危機を経て量的緩和、QEを実施したことによりドルの凋落が始まりました。
また、ユーロはギリシャを筆頭とする南欧債務危機に陥り、世界にはリスク回避通貨がスイスフランと日本円しかない状況になります。

日本もその円高には苦労をしましたが、スイスは近隣のユーロからリスク回避通貨として資本が流入し、スイスフラン高になりました。

当時、スイスはリーマン直後に金融緩和を実施して金融正常化に向かおうとしていましたが、一転、フラン高によって経済が停滞するという事態に陥りました。
それで、ユーロスイス相場へ無期限介入を実施したのです。

ところがECBがようやく金融緩和を実施したことにより、リスク回避の資本がようやくドルに回帰するようになりました。

それでスイスフランが実力以上に買われることがないという判断でスイス金融当局はフランへの無期限、無制限の介入を終了したのです。

これが、スイスショックの真相になると思います。

その結果を受けてドルが暴騰を始めました。
そこで、日本の報道は一斉にアメリカには夢があるという報道を始めたのです。

私が再三再四指摘をしたのですが、4月に利上げがあるわけがないと言っているのに、無責任な報道があると騒いだために日本人のほとんどはアメリカの利上げがあると信じたのです。

その間に起こっていたことは。
まず、ドル高の影響を受けて原油価格が急落をしたのです。

そこで新興勢力シェールオイル産業が、大量にレイオフを出したのです。
また、大雪があり、港湾ストライキがありました。

また、その中で深刻な事態が起こっていました。
昨年まで好調であった、設備投資やPMIが低下をし始めたのです。

この設備投資やPMIは、株式市場よりも景気の先行指標となるものです。
その先行指標がこれだけ落ち込めば、アメリカの1-3月期のGDPがマイナス0.7になって当たり前の話になります。

上記の要因のために、アメリカのGDPは成長予想が一転、マイナスになったのです。

■4-6月期のGDP

まず、連休前からIMFやFRBが騒ぐように、この低迷の原因は「ドル高」であると明言をしています。

アナリストによっては大雪や港湾ストライキのため、と言われる方もいらっしゃいますが、港湾ストライキは不測の事態といってもいいと思うのですが、大雪はある程度予見された事態ですので、私はこの意見には同意出来かねます。

まず、大きな要因というのは、ドル高によって原油価格が下がったことが大きな要因になると思います。

昨年10月に、日銀が量的金融緩和の追加を決めた理由は原油価格が下がって、消費者物価指数の上昇が見込めなくなったということも理由に挙げています。

アメリカは日本以上に車社会ですし、またエネルギーへの依存度は高いと思います。
しかし、シェール革命によって原油の依存度は減りましたが、そのシェールオイル、すなわち天然ガスは原油価格にリンクをしています。

ですから、FRBが目標とする物価上昇率が見込めません、

このことをFRBは言っているのであって、私が散々、ドル高がこのアメリカの経済を停滞をもたらしたという意味になります。

みなさんが関心のある利上げの問題は、イエレン議長が何度も明言しているように、雇用なのですが、その雇用でも賃金が上がらないから利上げができないということを言っています。

つまり、アメリカの経済に現在足りないものは物価上昇率と、賃金の上昇になります。

つまり、現況のアメリカ経済が3.1パーセント成長する予想の範疇においては、賃金の上昇と、物価の上昇が予想の範囲に来ないと、利上げはできませんよ、と言っているのに等しいのです。

ですから、4-6月期のGDPが3.0パーセントで達成するはずがないのです。
たしかに、3.0パーセントであれば年間3.1成長が目標なのですが、中身は全くFRBが期待している経済ではないのです。

何度も書きますが物価上昇と賃金の上昇がFRBの描いている経済と違うのです。
ですから、目標達成間近ということで利上げなどはあり得ません。

日本のGDPは国民所得が6割を構成します。
アメリカはそれよりも構成比率は下がると思いますが、個人の給料である賃金の上昇がなければ、3パーセントなどまだ無理でしょうというのが、私の意見になります。

■私の予想

私の予想は1パーセント後半です。
現在、マーケットのドル相場は、アメリカのGDPがマイナス0.7という既存の数字で動いています。

それが、今月の末には、3パーセント期待で動きます。
すなわち、ドル高になると思います。

しかし、実際の数字はそれほどよくないでしょうが、発表直後にドルは売られるでしょう。

いいですか、ドル高ということは海外に輸出しているアメリカの製造業の株価や、原油価格は下がります。
そうなると、より、利上げの可能性が遠のくということになります。

となると、現時点では9月の利上げなど現時点では夢のまた夢になるということになります。

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