日本経済新聞によるファイナンシャルタイムズ買収の杞憂

   

日本経済新聞がフィナンシャルタイムズの買収を発表しました。

日本経済新聞によると、イギリスの教育事業や出版を手掛けるイギリス・ピアソンから日本円で1600億円にて買収したことを7/24に発表しました。

以前からFT紙の掲載を日本経済新聞に転載をしていましたので、ある程度そういった予測はつきましたがまさか、日経がイギリスの一流経済紙を買収には驚きを隠せません。

日本経済新聞の戦略の素晴らしさ

今から20年ほど前には、日本経済新聞は朝日、毎日、読売の日本三大紙と比べて購買部数で大きな開きがあり、産経と並んで第4位という位置づけの新聞社でした。

なぜなら、私も父が日本経済新聞を毎日、読んでいたのですでたまに読んでいましたが、内容は全く理解できず、おまけにテレビの番組欄も中面にあり非常に使いづらい新聞でした。
一緒に私の家庭では朝日新聞も読んでいましたので、幼少のころは主に朝日新聞を読んでいたものです。

それは、高校、大学、社会人になっても、日本経済新聞の難解さは変わらずあまり読みたくはないという印象になります。
しかし、社会人になって会社が金融系の会社でしたので読まざるを得なくなりわからないけれど無理やり読んでいたというのが実態になります。

今でも、たまに日本経済新聞を読んでいますが、なんでこんな簡単なことが学生のころや新社会人のころは理解できなかったのであろうと思います。

日本経済新聞は今から思うと、人間の欲求を知りつくした紙面づくりをしていた!

人間には、膨大な、というよりも貪欲な知識欲求があると思います。
世の中に、これだけインターネットやスマホの利用が拡大したのは、若い世代はゲームをしたいためだと思いうかもしれません。

しかし、中高年にとっては知りたいことをすぐに知ることができる、という利便性が私は個人的には受けたのだと思います。

まさに、人間の知識欲、簡単にもっというならば、わからないことを知りたく思う気持ちを刺激をしたことが日本経済新聞の戦略になると思います。

つまり経済関係の学部を卒業した人にとっても、難しい内容の紙面は、私のように無知で若いだけが取り柄の人間には、「いつか、絶対に日本経済新聞を理解してやるぞ!」と心に誓っているのを今でも鮮明に覚えています。

1970-90年代に日本経済新聞が全く理解できなくて、敗北感にさいなまれていた若者が今は、日本経済新聞の書いてあることがほとんど理解できるようになってきたのが今の、日本トップの新聞になった日本経済新聞の素晴らしい戦略になると思います。

最近のネット記事などをみると・・・。

タイトルだけは素晴らしいものが列挙されています。
ですが中身は何もないものばかり。
もちろん、タイトルは読者の興味を引くためには大変重要なことになります。

しかし、その素晴らしいタイトルの文章を読んだ後の気分は最悪になります。
○○がわかる○つの方法、あなたにも簡単にできる○つの秘密、など、興味をそそるタイトルが並んでいます。

しかし、読んだあとは誰でも少し考えれば、わかる内容で目新しいものは全くなし、といっても過言ではないくらい陳腐な内容です。

それで、よく編集者が私のところに、アクセスが伸びないと相談にきますし、またグーグルの検索上位に来させたいというのですが、書いている人や、編集者に知恵がないからこういったことになるのです。

何も知見が無い人が知ったかぶりをして、尊大な文章を書いたとしたとしても素人は簡単にそれを見抜き二度と訪問をしないという形になります。

要するにこれもインターネットの弊害ですが、文章というものは頭で考えていることを100パーセント文字にできません。

むしろ、私などはよく感じるのですが、知っていることの1パーセントも文章にできればいいと思います。

つまり、書き手が素人がしっていることをめいっぱい書いて、それが尊大な文章であれば、読み手は誰も読まなくなるということが昨今の編集者は誰もわかっていないのです。

今、書籍やインターネット記事はすぐにわかる、すぐに儲かると書かないと、売れないそうですね。

そんなことはありえないのにバカバカしいと思います。
インターネットは素晴らしいですが、人間社会での結果というのはすぐに結果は出ないものと改めて考えてほしいと思います。

相場が上手くなるのに1日でなるか、そんなことは誰でもありえないと思うのと一緒です。
なんでもすぐに儲かる、すぐにわかるなんてことは絶対にありません。

その点日経の戦略はわからないような文章をわざと書いて、知識欲を煽りそれを購買につなげる素晴らしい戦略になります。

日本経済新聞にしても、インターネットの弊害は同じになります。
それまでの新聞は、速報性はテレビには劣るもののその考察においてテレビを凌駕してきました。

しかし、2000年前後にIT化が進んだ現在は、速報性もその考察性もインターネットに劣るようになってきました。

速報性は言うまでもなく、事件、事象が起こった際に報道されること。
画像を中継できるのはテレビもインターネットも同じになります。

しかし、インターネットの事業会社はまだインフラが整備されてなく国際的な連携や、僻地での災害や事故等は生中継が難しいのでまだテレビに優位性はあります。

考察性について考えていくと、これは、紙面やテレビにおいては時間や紙の数に限りがありますので伝えなければならないことが全部書けないという弊害がありますが、インターネットにはそれがほとんどありません。

考察性についてもより潤沢な資金がある既存のメディアのほうが、圧倒的有利になります。
専門家を高いおカネを支払い雇うことができるのですから。
インターネットは同じく資金の問題になると思います。

しかし、最近はツイッターやフェイスブックによってより専門性の高いプロが市井にたくさんいることが判明してきていますのでそれを活用する手もあるでしょう。

日本経済新聞の最大のネックはその専門性の問題になります。

日経の勉強不足による誤報があまりにも多い

最近では、4月にアメリカが利上げをすると紙面上で謳いました。
私はみな、アメリカが利上げをすると騒ぐので、びっくりしていました。

なぜ、びっくりするかといえばイエレン議長は3月に利上げは6月以降だと明言をしているのに、なぜ、4月なのだ!と思いまして一生懸命調べたのですが根拠らしい根拠は何も見つからず、また、日経がやってくれたと思いました。

また、ギリシャ問題は当初は何の問題もなくギリシャ問題は解決をするだろうと報道したのが結局すったもんだ、上海株では暴落の最中に当局が規制したにも関わらず、下げ止まらないと騒ぎました。

私からみればギリシャ問題は取材不足ですし、上海株に関しては暴落の最中に何の手を打っても無駄というのは金融界の常識です。

それを、あーだ、こーだと騒ぐのは素人以下になります。
ましてや日本最大の経済メディアなのですから、そのくらいは常識として知ってほしいと思います。

前には韓国を賛美しすぎて、たたかれました。

そのくらい誤報の多い新聞になります。

日経は本当にこれからも優秀なメディアになるか?

今の日経新聞の隆盛は所詮、過去の人間知識欲を煽った戦略になります。
それで日本経済新聞社は部数日本一になったのだと思います。

しかし、最近では煽り記事が多すぎ話になりません。

逆に、投資家からみるとこれほど有害な新聞はない、という判断に個人的にはなります。

つまり、今回、FT紙という由緒ある伝統のある新聞社を買収できたのは所詮、過去の遺産であって今の業績ではないということ。

これから日本経済新聞の報道の信ぴょう性はかなり疑問符をもたれる時代になると思います。
いつか、ソニーや三菱地所のように、買収した企業を手放す運命にあるのだろうな、と思います。

投資家のみなさんは情報を取捨選択する能力がこれからは本当に必要な能力になると思います。

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